「唐辛子」は韓国語で「고추」という。青唐辛子は
풋고추、糸とうがらしは
실고추、唐辛子粉は
고추가루という。韓国の唐辛子のなかで「辛い」として有名なのは、忠清南道・青陽郡の청양고추(チョンヤンコチュ)である。唐辛子が朝鮮半島に流入したのは、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に日本から持ち込まれたというのが通説で、それ以前のキムチには唐辛子が使われていなかった、とされてきた。2009年に韓国で発表された研究結果では、1433年と1460年に発表された文献にはコチュジャンを意味する「椒醤」という言葉があったことや、朝鮮出兵が起こる前の文献にも「コチョ=고쵸(椒)」の表記があることなどから、日本伝来説が否定されている。