「謙譲語」は韓国語で「겸양어」という。謙譲語は、自分または自分に関係のある人や持ち物・状態・動作をへりくだって使う言葉。
韓国では日本のように相手を敬って使う言葉の尊敬語は多く使うが、自分ををへりくだって使う言葉謙譲語はあまりない。
それほど多くないが、代表的な謙譲語は以下の通り。
【動詞】
①드리다(差し上げる)…주다(あげる)の謙譲語。
物や事などの名詞にそのままつけて「差し上げました」という意味で使われる。
할아버지께 생신 선물을 드렸어요.(おじいさまにお誕生プレゼントを差し上げました。)
선생님께 전화를 드렸어요.(先生にお電話を差し上げました。)
※対象になる相手につける助詞の「~에게(~に)」も尊敬語の「~께(~に)」に変えることを忘れないように。
また、名詞の後に直接繋げる以外に動詞の後に繋げて使うことが出来る。この場合、「差し上げます」と訳すと多少違和感があるので、「いたします」と訳すと違和感が少ない。
例)제가 준비해드릴게요.(私が準備いたします。)
안내해드리겠습니다.(ご案内いたします。)
②뵙다(お目にかかる)…만나다(会う)の謙譲語。
例)처음 뵙겠습니다.(初めてお目にかかります。=初めまして。)
그럼 내일 뵐게요.(それでは、明日お目にかかります。)
③여쭈다(伺う)…묻다(尋ねる)の謙譲語。
例)말씀 좀 여쭤보겠습니다./여쭤봐도 될까요?(ちょっとお伺いしますが…)
④말씀드리다(申し上げる)…말하다(言う)の謙譲語。
例)안내 말씀드리겠습니다.(アナウンスなどで:ご案内いたします。)
⑤모시다(お連れする)…데리다(連れる)
例)할아버지를 병원까지 모셔다드렸어요.(おじいさんを病院までお連れいたしました。)
⑥찾아뵙다(伺う/参る)…찾아가다/찾아보다(訪ねる)
例)그럼 13시에 찾아뵙겠습니다.(では、13時に伺います。)
【名詞】
①저(わたくし)…나(わたし)の謙譲語
②제(わたくしの)…내(わたしの)の謙譲語
③저희(わたくしども)…우리(わたしたち)の謙譲語
④귀사(御社/貴社)
⑤폐사/자사(弊社/自社)
⑥말씀(お言葉)…말(言葉)の謙譲語で「말씀 드리다(申し上げます)」の形でよく使われる。
※말씀は「말씀하세요(おっしゃってください)」のように敬語にもなる。
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